健康ガイドブログ ちょっと寄り道

現役治療師による、ちょっと片手間に健康について学べるブログ。

避けては通れない⁉ 外国人介護労働者の問題とは

皆さんこんにちは。

昨今、深刻な介護労働者不足を補う対策として、外国人労働者の介護現場への受け入れに向けた話し合いが行われています。

 

一見足りない人材を外国人で補うのでメリットが多いように感じますが、実際のところはどうなのでしょうか。

 

今回はそんな外国人介護労働者について解説していきます。

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介護福祉士とは

資格自体は、少子高齢化に伴って将来的に介護する人が足りなくなることから、1987年に社会福祉士介護福祉士法が施行されて誕生しました。

 

介護福祉士訪問介護や介護施設に勤務して働く介護のスペシャリストになります。

 

介護福祉士になるには養成施設を卒業するか、3年以上の実務経験のあるものが国家試験に合格するかの2つの方法があります。

 

 

 

介護現場の現状

介護福祉士の登録者数は右肩上がりで増加していますが、実際に従事している数は思ったように増えていないようです。

 

平成24年度では100万人を超える登録者数に対し、従事者は63万人程度に留まっています。これは介護現場はキツイ仕事(現代の3K)、給料が低い、離職率が高いというイメージが定着してしまったからでしょう。

 

実際のところは身体的にキツイことが多く、給料が低めなのは確かです。

ただ、離職率に関しては割と平均的な数字で、訪問介護員では常勤で17.5%、非常勤で12.6%で常勤・非常勤の平均が14.0%、施設等の常勤で16.7%あり非常勤で21.3%、平均が17.7%という数字が出ています。(数字は平成25年度の調査、25年度の全産業平均の離職率は15.6%)

 

 

 

なぜ外国人介護労働者を増やすのか

いわゆる団塊の世代(1947~1949生まれ)が2025年に全員後期高齢者(75歳)以上になり、爆発的に高齢者の人数が増加します。その数は2000万人を超えると推計されています。

 

問題なのは介護を必要とする人数も増え、現行のまま介護士を増やしても2025年には30万人は不足するのではないかといわれています。

 

そこで外国人を介護労働者とすることで、この不足を補おうとしているようです。

 

 

 

外国人介護労働者を取りまく環境

 これまで外国人介護士は経済連携協定の枠組みによって、インドネシア、フィリピン、ベトナムから研修生を受け入れていますが、約1500名程度と少ないうえにあくまで人材交流や経済の活性化などが目的で、人材不足を補う制度ではないようです。

 

そこで、不足を補うために外国人技能実習制度(日本で多様な技能を学ぶ研修制度)で来た外国人たちを、介護分野でも働いてもらおうと政府は考えているようです。

 

 しかし外国人技能実習制度は実態として、日本人が就きたがらなかったり、人手不足だったりする労働分野の補完として利用されている側面があります。

 

実際、劣悪な環境と低賃金で都合よく働かされているとして、アメリカの国務相から強制労働だと批判されたこともあるようです。

 

 

 

外国人労働者が増えるとどうなるのか

技能実習生を介護分野の労働者として増やすには、実は多くの懸念があるようです。

まず、実習生は借金を背負って来日する人も少なくないですが、その仲介・斡旋の指導や監督が不十分で、実習生が様々な不利益を被ることがあります。

 

次に、実習生が失踪する問題です。国際研修協力機構が把握しているだけでも年間1000人前後の技能実習生が失踪しているそうです。2013年には2800人を超えており、問題となっています。

 

これらは教育での問題が指摘されていて、特に介護教育では実習生が日本語でのコミュニケーションや良質なサービスが提供できるのか疑問視されています。

 

 

 

まとめ

今後介護問題は避けては通れないものになるでしょう。

しかし、安易に労働者不足を外国人にやらせようというやり方は問題があるように思います。

 

なぜ日本人がやりたがらないのかをもっと考えて、環境や賃金などの問題を解決しないといけません。

 

でないと対症療法にしかならず、根本的な解決にはなりません。また、外国人を受け入れて働かせることで、今までなかった問題が新たに出てくる恐れもあります。

 

誰にでも当てはまる問題だけに、今後どのような政策を政府が打ち出していくのか注視していく必要があるように感じます。

 

 

20代女性の9割が運動しない⁉ 国民健康・栄養調査からわかること

皆さんこんにちは。

昨日何気なくヤフーの記事を読んでいたら「20代女性の9割以上が運動習慣がない」という記事が出ていました。

 

そんなに低いだろうかと疑問に思って調べたところ、想像以上に運動習慣が少ない結果が出ていました。

 

そこで健康に直結する運動が、現代ではどのような状態になっているのかを書いていきます。

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国民健康・栄養調査とは

厚生労働省が毎年発表している調査で、国民の身体や生活習慣の状況、食生活や栄養摂取量を把握して健康増進につなげようというのが目的です。

 

始まりは1945年に行われた国民栄養調査がもとであり、現在の調査内容は3つに区分されます。

 

3つの区分は身体(身長、体重、腹囲、血圧測定、血液検査)、栄養摂取(食品摂取量、栄養素等摂取量、欠食や外食などの食事状況)、生活習慣(食生活、身体活動・運動、休養と睡眠、飲酒、喫煙、歯の状態など生活習慣全般)に分けられます。

 

 

 

運動習慣者の状況

結論から言ってしまうと、若い世代ほど栄養バランスのとれた食生活を送っておらず、運動習慣の無い人が多いとする結果でした。

 

運動習慣のある人の割合は、男性で31.2%、女性で25.1%でした。年代別にみると男性は30代、女性は20代が最も運動をしていないということになっています。

 

数字で見てみると、30代男性は13.1%、20代女性は10.1%しか運動習慣がないということでした。つまり、男女共に9割前後が運動していないことになります。

各年齢層の数字は以下の通りです。

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                         グラフは国民健康・栄養調査より抜粋

上のグラフからわかるように、年代が上がるにつれて運動習慣のある人が増加します。特に60代以降の増加が大きく、男女共に30%を超えています。

 

一回30分、週2回以上の運動を続けている人の割合も、70歳以上の男性で56%、女性38%に対して20代の男性は17%、女性は8%と低い数字が出ています。

 

高齢なほど数値が高いのは仕事や子育てが一段落つくのと、自身の健康に問題が出てくる人が増えるからでしょう。

 

 

 

まとめ

私たちの身体(特に筋肉)は基本的に20歳をピークに衰えていきます。筋肉は70代になるとピークの三分の二程度にまで減少するともいわれています。

 

加齢による筋肉の減少量は平均して年1%程というデータもあります。寝たきりなどでは筋肉の減少量が急激に進みますので、日頃から運動をして身体を維持することが大事です。

 

筋肉は動かせば年齢に関係なく太くなるといわれています。4、50代からはあまり激しい運動をする必要はありませんが、ウォーキングなど軽めの運動は続ける必要があります。

 

毎日少しずつでも動いて、生涯健康に過ごせるようにしていきましょう。

 

 

 

11月14日は「世界糖尿病デー」

皆さんは11月14日が世界糖尿病デーだと知っていましたか?

おそらくほとんどの方が知らなかったと思います。(私もつい最近知りました)

 

今回は世界糖尿病デーについて学ぶとともに、現在の日本で糖尿病がどうなっているのか、どんな病気なのかを簡単にですが学んでいきましょう。

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世界糖尿病デーとは

世界に広がる糖尿病の脅威に対応するため2006年に国連で採決されたもので、世界各地で糖尿病の予防、治療、療養を呼びかける啓発活動のことです。

 

様々なイベントが世界で行われており、日本では日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が中心となって活動しているようです。

 

 

 

糖尿病の現状(国外)

世界の糖尿病の人口は3億8000万人以上で、2035年には約6億人に達するともいわれています。これは2035年には10人に1人が糖尿病になっている計算です。

 

中でもアジア・太平洋地域の患者数の増加が顕著で、2014年度は1億3800万人と全世界の約3分の1の糖尿病患者がこの地域に集中しています。

 

糖尿病は先進国だけではなく、上に述べたアジア地域以外にもアフリカなど発展途上国で著しく増加しています。

 

これは仕事が急速にIT化され、デスクワーク中心で運動をしなくなったり、食生活が変化したり、くすりが不足したり、糖尿病の発見・治療の遅れなどが関係しているようです。

 

 

 

糖尿病の現状(国内)

我が国では厚生労働省の患者調査(H26年)によると、糖尿病の患者数は316万6000人となり、H23年に比べて46万6000人増えて過去最高となっています。

 

また、厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、現在の日本人の糖尿病有病者(糖尿病が強く疑われる人)の割合は男性で15.5%、女性で9.8%で徐々に増加しています。

 

糖尿病は50歳を超えると増え始め、70歳以上では男性の4人に1人、女性の6人に1人が糖尿病と考えられています。

 

 

 

糖尿病を改善するには

糖尿病は大きく分けると2種類あります。ひとつは遺伝などが原因とされる1型糖尿病で、もう一つは生活習慣が大きく関係する2型糖尿病です。

 

日本人の約9割が2型糖尿病といわれており、生活習慣の改善が急務です。

 

しかし、一般的に糖尿病というと食べ過ぎや飲み過ぎだけが原因であると思われがちですが、日本人は働き過ぎによる自律神経の乱れから血糖がコントロールできていないことがあります。

 

基本的にはインスリンの量が足りなくて糖尿病になりますが、インスリンが足りているにもかかわらず糖尿病になっている方(インスリン抵抗性の糖尿病)はストレスを解消し、体温を上げるだけで正常化することもあります。

 

 

 

まとめ

血糖値を改善するにはまず食事や運動といった生活習慣を改善することが必要です。しかし、それでもなかなか改善されないようなものもあり、上で述べたように低体温が影響するものもあります。

 

まずはしっかりと検査をして自分の血糖値を知り、生活習慣やストレスの改善をすることが、糖尿病だけでなく様々な病気を予防することになります。

 

 

 

 

一般的な消毒液とその種類・効能とは

最近急に寒くなったからか、マスクを着用する人が増えてきました。

これから本格化する風邪、ノロウイルス、インフルエンザなどになるべくならないように、自分で自分の身を守らないといけません。

 

そこで、今回は一般的によく目にする消毒液の種類と効能・効果を簡単に説明していこうと思います。

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消毒液とは

殺菌消毒液は日常の生活において生じる、比較的小さな切り傷、擦り傷、掻き傷などのキズの化膿を防止したり、手指・皮膚の消毒を目的として使用される液体のことです。

 

殺菌消毒液のうち、配合成分やその濃度、効能や効果等が予め定められた範囲内である製品は医薬部外品として販売されています。

 

ヤケドや化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを合わせて目的とする商品については、医薬品として販売されています。

 

 

 

代表的な配合成分(手指・皮膚などの消毒)

アクリノール

黄色の色素で、一般細菌の一部に対する殺菌消毒作用がありますが、真菌(カビの一種、水虫・たむし・カンジダ・アスペルギルスなど)、結核菌、ウイルスには効果がありません。

刺激性が低い、創傷患部にしみにくいなどの特徴がありますが、衣類などにつくと黄色く着色されてしまうことがあります。

 

オキシドール

昔家や保健室などでも使われていたのでご存知の方も多いかもしれません。作用はアクリノールと一緒で、一部の細菌には効きますが、真菌・結核菌・ウイルスには効きません。

酸素による物理的な洗浄効果なので刺激が強い、作用の持続性が乏しいなどの特徴があります。

 

ヨウ素系殺菌消毒成分

結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌作用を示します。ただし、刺激性があるので目の周りへの使用は避ける必要があります。

 

ポピドンヨード(ヨウ素+PVP)

効能は上に述べた通りです。しかし、口腔咽喉薬や含嗽薬として用いられるものより高濃度なため、原液そのままで口腔粘膜に適用しないよう注意が必要です。イソジンうがい薬などに使われています。

 

ヨードチンキ(ヨウ素もしくはヨウ化カリウム+エタノール

皮膚刺激性が強く、粘膜(口唇など)や目の周りには使えません。化膿している部位ではかえって症状を悪化させる恐れもあります。

 

塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム

細菌には有効ですが、真菌やウイルスにはあまり効きません。塩化ベンザルコニウムは逆性石鹸などに使われていて、陽性海面活性成分に分類されます。

 

クロルヘキシジングルコン酸塩

一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示しますが、結核菌やウイルスに対しての作用はありません。ヒビテンなどで知っている方もいるかもしれません。

 

マーキュロクロム(赤チン)

一般細菌の一部には効きますが、真菌や結核菌、ウイルスには効果がありません。有機水銀系の薬ですが、皮膚浸透性が低いため通常の使用では水銀中毒の心配はありません。ただし、口の周りや口が触れる部位への使用は避けないといけません。

 

エタノール(消毒用エタノール

手指・皮膚の消毒、器具類の消毒のほか、創傷面の殺菌・消毒にも用いられることがあります。皮膚刺激性が強いので患部表面を軽く拭く程度にして使用します。粘膜や目の周りは避ける必要があります。

細菌・真菌・一部のウイルスなど完全ではないものの効果があります。

 

 

 

まとめ

今回は手指・皮膚の消毒液が中心です。容器や汚物の処理・消毒ではまた違う種類の消毒液を使います。

 

消毒液は用途に合わせて使えば効果が高く、手軽に使えるのも魅力です。しかし、すべての細菌やウイルスに対して効果があるわけではないので過信は禁物です。

 

効果的に使用してこの冬を元気に乗り越えましょう。

 

 

 

 

 

明日11月3日はみかんの日

明日11月3日は文化の日で祝日休みという方も多いと思います。ですが、その他にも記念日があることはご存知ですか?

 

11月3日の記念日にはみかんの日というものがあります。

 

みかんといえば冬の代名詞のようなものですが、私たちの生活の中でみかんがどのように関係しているのか、健康効果なども解説していきます。

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みかんの日とは

全国果実生産出荷安定協議会と農林水産省が制定した記念日で、いいみっか(11/3)んの語呂合わせで決められたそうです。ちなみに12月3日もみかんの日だそうで、1年に2回もある記念日は珍しいですよね。

 

ミカンは甘い柑橘というところから、蜜柑(古くは「みっかん」)と呼んだそうです。それが短くなってみかんと呼ばれるようになったといわれています。

 

 

 

みかんの種類

日本のみかんの代表的な品種は温州ミカンですが、柑橘の名産地だった中国の浙江省の温州の名にあやかってつけられた名前だそうです。

実際は温州原産ではなく日本の不知火海沿岸が原産ではないかといわれています。

 

温州みかんの生産量は和歌山県愛媛県が特に多く、日本で消費量の多い果物です。(1世帯あたりの購入量はずっと1位でしたが、近年バナナに抜かれたようです)

 

温州みかんの品種は統計としてまとめられているものだけでも115品種あるようです。温州ミカン以外の品種である中晩柑でも83品種あります。

 

 

 

みかんの効能

みかんに含まれる有効成分はビタミンCの他にもたくさんあります。

抗がん作用があるといわれるβ-クリプトキサンチン、毛細血管の強化や血圧の上昇を抑えるヘスペリジン、ビタミンCはヘスペリジンと協力して毛細血管を強力にし、抗酸化作用もあります。

 

東洋医学的効能

開胃(かいい)・・・食欲促進の効果。

止渇潤肺(しかつじゅんぱい)・・・のどの渇きを解消し、肺の粘膜を潤す。

理気健脾(皮・りきけんぴ)・・・気の巡りを良くして消化吸収わ促進する。

燥湿化痰(皮・そうしつけたん)・・・余分な水分を除き、痰を収める。

 

家庭で薬膳として使うには(一例を挙げます。必ず病気などが治るわけではありません)

慢性気管支炎の対処法・・・日干ししたみかんの皮(陳皮)20gをお湯につけてお茶感覚で毎日数回飲む。

 

食欲不振・・・みかんの皮10g、なつめ10個をフライパンで少し焦げるまで乾煎りし、お湯に10分くらい浸けておく。食事前に飲むと食欲促進効果、食事後なら消化を助けます。

 

口臭・・・みかんの皮をお湯に浸けて毎日少しずつ飲む。

 

 

 

みかんの生薬一覧本草綱目で紹介されているものです)

本草綱目(ほんぞうこうもく)とは中国の生薬学の古典のことです。

 

陳皮(ちんぴ)・・・日本でもメジャーな生薬です。みかんの皮を日干しして赤茶色に変わったものを使います。

桔紅(きっこう)・・・みかんの皮の白い部分を取り除いて日干ししたものです。

青皮(せいひ)・・・未熟なみかんの皮です。

桔核(きっかく)・・・みかんの種です。

桔絡(きつらく)・・・皮と果肉の間にある白い筋膜です。

桔葉(きつよう)・・・みかんの木の葉っぱです。

このようにみかんは様々な生薬になり、使用されていたようです。

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

何気なく食べているみかんですが、当時の日本では薬として使用されていました。それが時が経つにつれて食べ物となり、現在に至ります。

 

身近なものも調べてみると意外なルーツや使用法があります。今度みかんを食べるときにこれらのことを思い出すと一味違うかもしれませんね。

 

 

受動喫煙と各国の禁煙事情

今朝の新聞で知りましたが、日本でもレストランなど公共の場で禁煙にする動きが加速しているようです。

 

皆さんは煙草についてどう思われますか?吸う人吸わない人どちらもいると思いますが、最近は喫煙者は肩身の狭い思いをしているかもしれません。

 

そんな日本の喫煙状況ですが、世界各国から見た時に日本の禁煙対策は厳しいのでしょうか。解説していきます。

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受動喫煙とは

タバコを吸うと煙が出ます。この煙を本人の意思に関係なく間接的に吸うことになるのが受動喫煙です。

 

タバコの煙は喫煙者が吸い込む主流煙、燃えているタバコの先から出てくる副流煙、喫煙者から吐き出される呼出煙の3種類があります。

 

問題になるのは副流煙で、主流煙よりも有害物質が多いのではないかと指摘されたことにより、一躍話題になりました。事実、副流煙は不完全燃焼の煙でフィルター越しのものでもないので、有害物質が多いというのが常識になっています。

 

ちなみに受動喫煙で起こるとされている症状などは以下の通りです。

目が染みる・のどの痛み・咳・心拍数の増加・冷え・がん(肺・副鼻腔・子宮頚など)・脳梗塞・喘息の悪化・流産や早産・乳児や新生児への影響などが報告されています。

 

 

 

分煙などでは不十分⁉三次喫煙とは

最近は分煙などが進んでいるので、多少は安心と思うかもしれません。しかし、タバコを吸った直後は口や肺にまだ煙が残っています。分煙でも100%煙の侵入を防げるものではありません。

 

受動喫煙だけでなく、三次喫煙という問題も指摘されています。これは、タバコの煙が残留した車のシートや部屋のカーテンなどに付着した煙が、化学反応を起こしてやがて揮発しその車や部屋に入室した人が有害物質に触れることで健康被害にあうことを言います。

 

 

 

日本の禁煙事情

実は日本ではレストランなど多くの人が利用する施設での分煙・禁煙が法律で決められていることをご存知でしょうか。

 

この法律は2003年に施行されましたが、罰則の無い努力義務なため十分な効力を発揮してはいません。

 

飲食店やショッピングモールなどを見ても、喫煙所を設けるなど分煙は進んできていますが、まだまだ完全禁煙には程遠いのが現状です。

 

 

 

世界と比べて日本は規制が緩い

日本はしばしばたばこ規制の後進国といわれます。事実、在日外国人の約6割が日本は喫煙しやすいと答えています。

 

では世界各国ではどのような状況なのでしょうか。以下に図をのせます。

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上の図をみるとわかりますが、日本は見事に×印だらけですね。

つまり完全な規制はされておらず、世界各国から見ても非常に緩いことがわかります。

 

 

 

まとめ

日本でも2020年の東京オリンピックに向けて、禁煙を世界基準に近づけたいという動きが起こっています。

 

現在は規制の緩い日本でも、近い将来は海外のように喫煙に対する規制が厳しくなることが予想されます。

 

喫煙者からしたらなんで自分たちばかりと思うかもしれませんが、禁煙の流れは世界的に進んでおり、その流れは日本でも避けられないでしょう。

 

 

 

住んでいる家で人生が変わる⁉ 家相学とは

皆さんは家相学という言葉を聞いたことがありますか?

現代社会でも風水はテレビや雑誌などでたびたび取り上げられますが、家相と風水の違いは何なのでしょうか。

 

今回は家相とは何か、風水との違い、家相を生活に役立てるにはどうしたらいいかということについて基礎的なことを書いていきます。

 

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家相とは

家相学はもともと運命学の一種です。

家はいわば「服」のようなもので、天気や気温、湿度といった外の変化から身を守ってくれるものになります。

 

良い家というのは夏は涼しく、冬は暖かく、その季節に応じて風通しを良くしたり、日当たりを良くしたりできるような家です。

 

人や土地には運勢があり、住む土地や家に合わせて人がより住みやすい、快適に過ごせるにはどうすれば良いのかを追求した学問が家相学になります。

 

夏に冬服を着るような人はまずいませんが、家相に関してはあまり気にしていない方が多かったりします。そのため、夏に冬服を着ているような家が存在したりします。

 

 

 

家相と風水

家相と風水は同じように語られることもありますが、正確には別物です。

 

風水とは

古代中国で生まれたもので、都市、住居、建物などの位置の吉凶を決定するために用いられた気の流れを物の位置で制御する思想です。

 

そのため方位自体には良い悪いが決まっておらず、その人の生年月日などをもとに建物の構造や向き、家具などの位置を決めていきます。非常に細かく玄関やトイレ、家具など向きや位置などを決めるのが特徴です。

 

 

家相とは

風水が日本に伝わり、独自にアレンジされたものです。風水と似ているものも多いですが、方位によって吉凶が決まり、鬼門といわれる方位があるなどの特徴があり、建物の構造や家具の向きなどは細かく決まっていません。

 

風水と家相、どちらが本物でどちらが良いというものではありません。どちらも特徴があって良い悪いがあります。

 

 

 

家相の基礎

家相学では1年を八季に分けます。まず春夏秋冬の四季、残りの4つは土用です。

土用は季節の変わり目を指し、気温など環境の変化が大きいのが特徴です。

 

土用は各々約18日間の期間があり、晩春、初夏、晩夏、初秋の4つで春夏秋冬それぞれの土用があります。重要なのは丑寅の土用(真冬の土用)と未申の土用(夏の土用)です。

 

丑寅(うしとら)の土用は冷気が厳しく体温低下などで体力を消耗します。この土用を通称表鬼門(男鬼門)といいます。

 

未申(ひつじさる)の土用は熱気旺盛の季節で発汗などで体力を消耗します。そのため通称裏鬼門(女鬼門)と呼ばれます。現在はウナギの日のようになっています。

 

鬼門は生門ともいい、本来は生気の生まれ長ずるところという意味があるそうで、陰冬の気が減り陽の気が生まれるので一概に悪いことだらけというわけではありません。しかし、寒暖などの差が激しいところから恐れられる時期になったようです。

 

 

 

まとめ

本来は高度で専門的な知識、経験が必要なので専門家にお願いするのが得策です。家だけを整えても周りの地相や住む人の体質によって良い家は変わるので、意味が無かったりします。

 

家相学は家を改善することで運気を高め、そこに住む人たちがより幸せに生きていけるようにしようというものです。

 

忘れないでほしいのは、人間は環境に影響されるということです。住む家の間取り、色、方位、日当たりや風の吹く方向などによって様々な影響を受けます。

 

家相学についてはここでは全部書ききれませんが、少しでも自分の住む家について考えるきっかけになればと思います。