一般的な消毒液とその種類・効能とは
最近急に寒くなったからか、マスクを着用する人が増えてきました。
これから本格化する風邪、ノロウイルス、インフルエンザなどになるべくならないように、自分で自分の身を守らないといけません。
そこで、今回は一般的によく目にする消毒液の種類と効能・効果を簡単に説明していこうと思います。
消毒液とは
殺菌消毒液は日常の生活において生じる、比較的小さな切り傷、擦り傷、掻き傷などのキズの化膿を防止したり、手指・皮膚の消毒を目的として使用される液体のことです。
殺菌消毒液のうち、配合成分やその濃度、効能や効果等が予め定められた範囲内である製品は医薬部外品として販売されています。
ヤケドや化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを合わせて目的とする商品については、医薬品として販売されています。
代表的な配合成分(手指・皮膚などの消毒)
アクリノール
黄色の色素で、一般細菌の一部に対する殺菌消毒作用がありますが、真菌(カビの一種、水虫・たむし・カンジダ・アスペルギルスなど)、結核菌、ウイルスには効果がありません。
刺激性が低い、創傷患部にしみにくいなどの特徴がありますが、衣類などにつくと黄色く着色されてしまうことがあります。
昔家や保健室などでも使われていたのでご存知の方も多いかもしれません。作用はアクリノールと一緒で、一部の細菌には効きますが、真菌・結核菌・ウイルスには効きません。
酸素による物理的な洗浄効果なので刺激が強い、作用の持続性が乏しいなどの特徴があります。
ヨウ素系殺菌消毒成分
結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌作用を示します。ただし、刺激性があるので目の周りへの使用は避ける必要があります。
ポピドンヨード(ヨウ素+PVP)
効能は上に述べた通りです。しかし、口腔咽喉薬や含嗽薬として用いられるものより高濃度なため、原液そのままで口腔粘膜に適用しないよう注意が必要です。イソジンうがい薬などに使われています。
皮膚刺激性が強く、粘膜(口唇など)や目の周りには使えません。化膿している部位ではかえって症状を悪化させる恐れもあります。
塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム
細菌には有効ですが、真菌やウイルスにはあまり効きません。塩化ベンザルコニウムは逆性石鹸などに使われていて、陽性海面活性成分に分類されます。
クロルヘキシジングルコン酸塩
一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示しますが、結核菌やウイルスに対しての作用はありません。ヒビテンなどで知っている方もいるかもしれません。
マーキュロクロム(赤チン)
一般細菌の一部には効きますが、真菌や結核菌、ウイルスには効果がありません。有機水銀系の薬ですが、皮膚浸透性が低いため通常の使用では水銀中毒の心配はありません。ただし、口の周りや口が触れる部位への使用は避けないといけません。
手指・皮膚の消毒、器具類の消毒のほか、創傷面の殺菌・消毒にも用いられることがあります。皮膚刺激性が強いので患部表面を軽く拭く程度にして使用します。粘膜や目の周りは避ける必要があります。
細菌・真菌・一部のウイルスなど完全ではないものの効果があります。
まとめ
今回は手指・皮膚の消毒液が中心です。容器や汚物の処理・消毒ではまた違う種類の消毒液を使います。
消毒液は用途に合わせて使えば効果が高く、手軽に使えるのも魅力です。しかし、すべての細菌やウイルスに対して効果があるわけではないので過信は禁物です。
効果的に使用してこの冬を元気に乗り越えましょう。
明日11月3日はみかんの日
明日11月3日は文化の日で祝日休みという方も多いと思います。ですが、その他にも記念日があることはご存知ですか?
11月3日の記念日にはみかんの日というものがあります。
みかんといえば冬の代名詞のようなものですが、私たちの生活の中でみかんがどのように関係しているのか、健康効果なども解説していきます。
みかんの日とは
全国果実生産出荷安定協議会と農林水産省が制定した記念日で、いいみっか(11/3)んの語呂合わせで決められたそうです。ちなみに12月3日もみかんの日だそうで、1年に2回もある記念日は珍しいですよね。
ミカンは甘い柑橘というところから、蜜柑(古くは「みっかん」)と呼んだそうです。それが短くなってみかんと呼ばれるようになったといわれています。
みかんの種類
日本のみかんの代表的な品種は温州ミカンですが、柑橘の名産地だった中国の浙江省の温州の名にあやかってつけられた名前だそうです。
実際は温州原産ではなく日本の不知火海沿岸が原産ではないかといわれています。
温州みかんの生産量は和歌山県と愛媛県が特に多く、日本で消費量の多い果物です。(1世帯あたりの購入量はずっと1位でしたが、近年バナナに抜かれたようです)
温州みかんの品種は統計としてまとめられているものだけでも115品種あるようです。温州ミカン以外の品種である中晩柑でも83品種あります。
みかんの効能
みかんに含まれる有効成分はビタミンCの他にもたくさんあります。
抗がん作用があるといわれるβ-クリプトキサンチン、毛細血管の強化や血圧の上昇を抑えるヘスペリジン、ビタミンCはヘスペリジンと協力して毛細血管を強力にし、抗酸化作用もあります。
東洋医学的効能
開胃(かいい)・・・食欲促進の効果。
止渇潤肺(しかつじゅんぱい)・・・のどの渇きを解消し、肺の粘膜を潤す。
理気健脾(皮・りきけんぴ)・・・気の巡りを良くして消化吸収わ促進する。
燥湿化痰(皮・そうしつけたん)・・・余分な水分を除き、痰を収める。
家庭で薬膳として使うには(一例を挙げます。必ず病気などが治るわけではありません)
慢性気管支炎の対処法・・・日干ししたみかんの皮(陳皮)20gをお湯につけてお茶感覚で毎日数回飲む。
食欲不振・・・みかんの皮10g、なつめ10個をフライパンで少し焦げるまで乾煎りし、お湯に10分くらい浸けておく。食事前に飲むと食欲促進効果、食事後なら消化を助けます。
口臭・・・みかんの皮をお湯に浸けて毎日少しずつ飲む。
みかんの生薬一覧(本草綱目で紹介されているものです)
本草綱目(ほんぞうこうもく)とは中国の生薬学の古典のことです。
陳皮(ちんぴ)・・・日本でもメジャーな生薬です。みかんの皮を日干しして赤茶色に変わったものを使います。
桔紅(きっこう)・・・みかんの皮の白い部分を取り除いて日干ししたものです。
青皮(せいひ)・・・未熟なみかんの皮です。
桔核(きっかく)・・・みかんの種です。
桔絡(きつらく)・・・皮と果肉の間にある白い筋膜です。
桔葉(きつよう)・・・みかんの木の葉っぱです。
このようにみかんは様々な生薬になり、使用されていたようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
何気なく食べているみかんですが、当時の日本では薬として使用されていました。それが時が経つにつれて食べ物となり、現在に至ります。
身近なものも調べてみると意外なルーツや使用法があります。今度みかんを食べるときにこれらのことを思い出すと一味違うかもしれませんね。
受動喫煙と各国の禁煙事情
今朝の新聞で知りましたが、日本でもレストランなど公共の場で禁煙にする動きが加速しているようです。
皆さんは煙草についてどう思われますか?吸う人吸わない人どちらもいると思いますが、最近は喫煙者は肩身の狭い思いをしているかもしれません。
そんな日本の喫煙状況ですが、世界各国から見た時に日本の禁煙対策は厳しいのでしょうか。解説していきます。
受動喫煙とは
タバコを吸うと煙が出ます。この煙を本人の意思に関係なく間接的に吸うことになるのが受動喫煙です。
タバコの煙は喫煙者が吸い込む主流煙、燃えているタバコの先から出てくる副流煙、喫煙者から吐き出される呼出煙の3種類があります。
問題になるのは副流煙で、主流煙よりも有害物質が多いのではないかと指摘されたことにより、一躍話題になりました。事実、副流煙は不完全燃焼の煙でフィルター越しのものでもないので、有害物質が多いというのが常識になっています。
ちなみに受動喫煙で起こるとされている症状などは以下の通りです。
目が染みる・のどの痛み・咳・心拍数の増加・冷え・がん(肺・副鼻腔・子宮頚など)・脳梗塞・喘息の悪化・流産や早産・乳児や新生児への影響などが報告されています。
分煙などでは不十分⁉三次喫煙とは
最近は分煙などが進んでいるので、多少は安心と思うかもしれません。しかし、タバコを吸った直後は口や肺にまだ煙が残っています。分煙でも100%煙の侵入を防げるものではありません。
受動喫煙だけでなく、三次喫煙という問題も指摘されています。これは、タバコの煙が残留した車のシートや部屋のカーテンなどに付着した煙が、化学反応を起こしてやがて揮発しその車や部屋に入室した人が有害物質に触れることで健康被害にあうことを言います。
日本の禁煙事情
実は日本ではレストランなど多くの人が利用する施設での分煙・禁煙が法律で決められていることをご存知でしょうか。
この法律は2003年に施行されましたが、罰則の無い努力義務なため十分な効力を発揮してはいません。
飲食店やショッピングモールなどを見ても、喫煙所を設けるなど分煙は進んできていますが、まだまだ完全禁煙には程遠いのが現状です。
世界と比べて日本は規制が緩い
日本はしばしばたばこ規制の後進国といわれます。事実、在日外国人の約6割が日本は喫煙しやすいと答えています。
では世界各国ではどのような状況なのでしょうか。以下に図をのせます。
上の図をみるとわかりますが、日本は見事に×印だらけですね。
つまり完全な規制はされておらず、世界各国から見ても非常に緩いことがわかります。
まとめ
日本でも2020年の東京オリンピックに向けて、禁煙を世界基準に近づけたいという動きが起こっています。
現在は規制の緩い日本でも、近い将来は海外のように喫煙に対する規制が厳しくなることが予想されます。
喫煙者からしたらなんで自分たちばかりと思うかもしれませんが、禁煙の流れは世界的に進んでおり、その流れは日本でも避けられないでしょう。
住んでいる家で人生が変わる⁉ 家相学とは
皆さんは家相学という言葉を聞いたことがありますか?
現代社会でも風水はテレビや雑誌などでたびたび取り上げられますが、家相と風水の違いは何なのでしょうか。
今回は家相とは何か、風水との違い、家相を生活に役立てるにはどうしたらいいかということについて基礎的なことを書いていきます。
家相とは
家相学はもともと運命学の一種です。
家はいわば「服」のようなもので、天気や気温、湿度といった外の変化から身を守ってくれるものになります。
良い家というのは夏は涼しく、冬は暖かく、その季節に応じて風通しを良くしたり、日当たりを良くしたりできるような家です。
人や土地には運勢があり、住む土地や家に合わせて人がより住みやすい、快適に過ごせるにはどうすれば良いのかを追求した学問が家相学になります。
夏に冬服を着るような人はまずいませんが、家相に関してはあまり気にしていない方が多かったりします。そのため、夏に冬服を着ているような家が存在したりします。
家相と風水
家相と風水は同じように語られることもありますが、正確には別物です。
風水とは
古代中国で生まれたもので、都市、住居、建物などの位置の吉凶を決定するために用いられた気の流れを物の位置で制御する思想です。
そのため方位自体には良い悪いが決まっておらず、その人の生年月日などをもとに建物の構造や向き、家具などの位置を決めていきます。非常に細かく玄関やトイレ、家具など向きや位置などを決めるのが特徴です。
家相とは
風水が日本に伝わり、独自にアレンジされたものです。風水と似ているものも多いですが、方位によって吉凶が決まり、鬼門といわれる方位があるなどの特徴があり、建物の構造や家具の向きなどは細かく決まっていません。
風水と家相、どちらが本物でどちらが良いというものではありません。どちらも特徴があって良い悪いがあります。
家相の基礎
家相学では1年を八季に分けます。まず春夏秋冬の四季、残りの4つは土用です。
土用は季節の変わり目を指し、気温など環境の変化が大きいのが特徴です。
土用は各々約18日間の期間があり、晩春、初夏、晩夏、初秋の4つで春夏秋冬それぞれの土用があります。重要なのは丑寅の土用(真冬の土用)と未申の土用(夏の土用)です。
丑寅(うしとら)の土用は冷気が厳しく体温低下などで体力を消耗します。この土用を通称表鬼門(男鬼門)といいます。
未申(ひつじさる)の土用は熱気旺盛の季節で発汗などで体力を消耗します。そのため通称裏鬼門(女鬼門)と呼ばれます。現在はウナギの日のようになっています。
鬼門は生門ともいい、本来は生気の生まれ長ずるところという意味があるそうで、陰冬の気が減り陽の気が生まれるので一概に悪いことだらけというわけではありません。しかし、寒暖などの差が激しいところから恐れられる時期になったようです。
まとめ
本来は高度で専門的な知識、経験が必要なので専門家にお願いするのが得策です。家だけを整えても周りの地相や住む人の体質によって良い家は変わるので、意味が無かったりします。
家相学は家を改善することで運気を高め、そこに住む人たちがより幸せに生きていけるようにしようというものです。
忘れないでほしいのは、人間は環境に影響されるということです。住む家の間取り、色、方位、日当たりや風の吹く方向などによって様々な影響を受けます。
家相学についてはここでは全部書ききれませんが、少しでも自分の住む家について考えるきっかけになればと思います。
「薬と健康の週間」とセルフメディケーション
皆さんこんにちは。
本日10月17日から23日までの1週間が「薬と健康の週間」になります。
ご存知でしたか?
とは言っても、そもそも「薬と健康の週間」って何?という方がほとんどだと思うので、説明していきますね。
薬と健康の週間とは
厚生労働省によると「薬と健康の週間」は、医薬品を正しく使用することの大切さ、そのために薬剤師等の専門家が果たす役割の大切さを一人でも多くの方に知ってもらうための啓発週間として、毎年10月17日~23日の1週間実施しています。
日本全国で各都道府県や薬剤師会が中心となって活動や取り組みを行っており、お薬相談会、医薬品の適正使用に関する講演会・展示会、薬物乱用キャンペーンの実施、子ども料理教室・調剤体験コーナーの開催、ラジオCMの制作・放送など多くのイベントが開催されています。
日常における簡単な薬の分類
私たちは日々くすりを使っており、日常生活でも身近なものとなっています。
何気なく買っているくすりですが、どのような分類がされているかはあまり知らないのではないでしょうか。日常生活で私たちが買う医薬品類は以下の通りです。
OTC医薬品とは
OTC医薬品とは医師に処方してもらう「医療用医薬品」ではなく、薬局やドラッグストアなどで自分で選んで買える「一般用医薬品」のことです。英語の「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略語で、対面販売でくすりを買うことを意味しています。昔は「大衆薬」や「市販薬」などと呼ばれていましたが、現在は「OTC医薬品」という呼称が使われるようになっています。
OTC医薬品の分類
使用する医薬品を取り扱いの難しさ、飲み合わせの問題、副作用の強さなどで分類したものになります。扱いづらいものものほど数字が少ない傾向があります。
OTCの分類は以下の通りです。
このようにくすりは分類できます。(ここでは指定第2類の医薬品などは除く)
ちなみに漢方はほとんどが第2類と第3類の医薬品です。
セルフメディケーションの必要性
現在の日本では国民医療費がどんどん増加しています。病院などでくすりを出してもらったり、手術や入院などをすると医療費は増大します。
すでに国民医療費は40兆円を超えており、今後ますます増加していく予想です。この国民医療費は税財源など公費負担や保険料負担などで補っており、現役世代の負担が大きいのが問題です。
政府はこの増え続ける国民医療費を何とか下げようとセルフメディケーションを推奨しています。
セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とWHOでは定義しています。
日本人は国民皆保険制度のおかげで安くて安全な医療を受けられます。しかし、裏を返せばちょっと調子が悪いだけでもすぐに病院に行ってしまい、自分自身で健康を維持する意識が低いのが問題になります。
今後は国民医療費増加にともない、その最大の原因である高齢者の負担は増加するはずです。本当に必要な人が必要な医療を受けられるように、日頃から健康意識を高めて努力する必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
せっかく「薬と健康の週間」なので、これを機に今現在の自分の健康について考えるキッカケにしてみてはいかがでしょうか。
健康は「国に診てもらう」から「自分自身で診る」に変わってきているということを自覚し、毎日の生活習慣を改めましょう。
秋だからこそ気を付けたい! 紫外線のはなし
皆さんこんにちは。
残暑があるものの涼しい日が増えて秋らしくなってきました。
秋は行楽シーズンなどで出かけたりすることが増えますが、紫外線対策はされていますか? 真夏のシーズンでは対策をしても、夏以外はあまり対策をされていないという方はいるのではないでしょうか。
紫外線は秋でも真夏の40~70%の量が降り注いでいます。紫外線の量が半分でも外にいる時間が倍であればダメージは同じです。しかも、日焼け止めをしていなければダメージはもっと大きくなります。
今回はそんな紫外線の影響とそのケアについて書いていきます。
紫外線とは
太陽光線は常に地球に降り注いでいますが、短い波長でエネルギーの高い光を紫外線(UV)といいます。UVというのは英語のultravioletの略です。
紫外線はビタミンDの合成に関係します。しかし、当たり過ぎると日焼けや肌の老化・シミ・しわを引き起こす原因になります。
紫外線はUVA波、UVB波、UVC波の3種類に分けられます。そのうちA波とB波が地上に降り注いでいます。(C波はオゾン層で吸収されるといわれています)
UVA波は真皮の内部まで浸透し、皮膚の弾力を奪ってシミやしわをつくります。長波長のためガラスなどを通して室内でも影響を受けます。
UVB波は主に皮膚の表皮に作用します。生体への影響が強く、皮膚の炎症を引き起こす可能性があります。
危険性はUVC>UVB>UBAの順だといわれています。
日焼けのタイプ
紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激されてメラニン色素がつくられます。これが大量につくられると皮膚細胞に沈着して肌が黒くなります。
サンバーン(赤い日焼け)
UVB波が主に影響します。短時間での日焼けによるやけどの状態です。肌がヒリヒリと赤くなり、ひどい場合は水ぶくれになってしまうこともあります。UVAや赤外線によっても影響します。
サンタン(黒い日焼け)
影響するのはUVA波です。サンバーンのあとにメラニンが増加して肌が黒くなる状態のことです。表皮のターンオーバーのサイクルにより、通常3~6週間でだいたい元の肌色に戻りますが、長時間多量のUVA波を浴びると肌は黒くなっていきます。
光老化
UVA~UVCが影響します。紫外線が真皮の部分まで入り込んで長期間・長時間にかけて起こり、しわやシミの原因となります。肌のコラーゲンやエラスチンといったハリと弾力を保つ繊維が破壊された繊維の老化現象(肌の老化現象)を促進します。
日焼け止めの表示と種類
SPF(Sun Protection Factor)とPA(Protection grade of UVA)があります。
SPFはUVBを防ぎます。日常生活ではSPF10程度、レジャーや軽いスポーツなら10~30、炎天下でのスポーツや海水浴なら30~50くらいを目安に使います。
PAはUVAを防ぎ、日常生活ならPA+、レジャーや軽いスポーツでPA++、海や山でのレジャーや海外リゾートならPA+++、炎天下のスポーツや海水浴でPA++++が目安です。
日焼け止めのタイプは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があり、それぞれ特徴があります。
紫外線吸収剤は文字通り紫外線を吸収する化学物質で、UVAを吸収するパルソールA・メゾキゾルSX、UVBを吸収する桂皮酸・オキシベンゾンなどがあります。
紫外線散乱剤は紫外線を反射させる物質です。白っぽくなりやすいため下地には不利ですが、肌への影響は少ないといわれています。酸化チタン・酸化亜鉛・カオリンなどがあります。
まとめ
皮膚の炎症を防ぎたいならUVB入りの日焼け止め(SPF)を使いましょう。日焼けを防ぐなら表示にPA(UVAを防ぐ)と書いてある日焼け止めを使うと良いでしょう。
SPFやPAは数値が高いほど効果が高いですが、肌への負担も増加します。その時の用途に合わせて使いましょう。
また、最近は若い女性の間でくる病(骨軟化症)が増加しています。これはもともとは戦時中など栄養不足の子供がなる病気でしたが、美肌のため紫外線をカットしすぎてビタミンDが合成されず、骨が曲がったり骨折しやすくなっているのです。
美肌も大事ですが健康を損ねてしまっては本末転倒です。1日10~15分程度は日光(紫外線)を浴びるようにしましょう。
秋に増える症状と治療 東洋医学編
こんにちは。
暑い日もありますが朝晩は涼しくなり、秋らしくなってきました。
季節の変わり目に体調を崩すことはよくありますが、秋も例外ではありません。
今回は秋に多い症状や病気とその対策を紹介します。
秋に増える病気や症状としては食中毒が代表的でしょうか。
その他にも風邪や花粉症、喘息、白内障、季節性の鬱、秋バテなど様々です。
ここでは病院の範疇に入る白内障や食中毒以外の症状について述べていきます。(風邪は別に解説しているのでこれも省きます)
病気の説明の前に、東洋医学ではどんな状態になると風邪や花粉症、喘息などの症状が出ると考えているのか説明します。
東洋医学で免疫と深い関係なのは肺です。肺は乾燥を嫌うといわれており、空気が乾燥してくる秋から冬は特に影響を受けてしまいます。
肺というと西洋医学では酸素と二酸化炭素を交換したり呼吸に関するところですが、東洋医学では肺は呼吸だけでなく皮膚の機能、発汗など呼吸器疾患や皮膚疾患にも影響を与えているものとしています。
では、病気の説明をしていきます。
花粉症
アレルギー疾患の一つで、アレルゲン(花粉)を吸い込むことでくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどが引き起こされます。
秋はブタクサやヨモギなどの花粉が影響しますが、東洋医学ではこれらの原因を風邪(ふうじゃ)と呼んでいます。
鼻炎などにかかわる臓腑は肺、脾、腎の3つであり、どれかに問題があると症状が出やすくなってしまいます。
治療には各症状に対応した治療や漢方などを使い、プラスして肺、脾、腎など身体の弱った臓腑を合わせて治療することで治りを早くしたり症状を出づらくします。
喘息
気管支喘息の場合、基本的には腎虚(免疫力の低下など)でアレルゲンに過敏に反応して症状が出ます。
気管支喘息は脾気虚(胃腸機能の低下)や肺の機能が弱い人もなりやすくといわれており、飲食の不摂生やストレスなども関係します。
漢方では喘息体質の改善で根本治療を行い、対症療法の治療も合わせて行うことが一般的です。
季節性の鬱や秋バテ
日照時間や活動量の低下、気温や湿度、天候の変化に身体がついていけずに引き起こされます。
基本的には自律神経の乱れが関係しており、過食や過眠、倦怠感など個別の症状に対して治療を行います。
これらの症状は個人差があり、また症状もバラバラです。
そのためその都度症状や体調に合わせて治療がしやすい漢方などがおススメです。
しかし大切なのは生活習慣など食事や生活のリズムを崩さないようにすることが一番で、それらで対応できないときに治療をすることを心がけましょう。