漢方と薬膳 クコの実とは
皆さんこんにちは。
今回は薬膳で最もメジャーなもののひとつである、クコの実について解説していきます。
クコの実は副作用がなく身体を養う「上品薬」(じょうぼんやく)に分類されています。そのため、どの体質の方とも相性が良く毎日食べても問題ありません。
クコの実とは
クコはナス科の植物で東アジア、東南アジアが原産地といわれています。中国では古くから栽培され、強壮作用のある食べ物として利用されていました。
日本では平安時代、文徳天皇がクコ園をつくって実や葉を愛用したといわれています。
植物全体が薬膳や漢方に使われており、春の芽は天精草(てんせいそう)といってめまいや高血圧、糖尿病などに使われます。
夏の茎は長生藤(ちょうせいとう)といい、冷え性やリウマチなどに利用されます。秋の実は目や精力増進に良いクコの実(枸杞子)に、冬の根は仙人杖(せんにんじょう)生薬名は地骨皮(じこっぴ)で、足腰の虚弱や痛みに利用されます。
クコの実の効能
クコの実はLBPという多糖成分を含み、LBPは脂質の過酸化を抑えたり肝臓の酵素を活性化させるといわれています。また、細胞の免疫力を高める効果もあるそうです。
クコの実は40種類以上の有効成分があり、βカロテンやビタミンB、Ⅽ、ルチンといった栄養素も含みます。
西洋医学的効能
血糖値・血圧の降下作用
抗酸化作用・抗ガン作用など
東洋医学的効能
滋補肝腎・・・肝・腎を養い、機能を丈夫にする
益精明目・・・目の疲労を回復して視力を改善する
強健筋骨・・・肝腎を滋補することにより筋膜、関節、骨を丈夫にする
栄養素を上手に摂るには、過食せずに1日15~20gを目安に良く噛んで食べましょう。日光・湿気を避けて保存し、黒ずんだクコは酸化しているので食べない方が良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
クコの実は栄養素に優れ、味もそれほど癖はありません。
おかゆに入れたり、おやつ代わりに食べたり、ヨーグルトに混ぜたり、スープに入れるなどして毎日少しずつ食べると効果的です。
日々の食卓にプラスすることで、健康増進をしてみてはいかがでしょうか。