冬に多い病気 インフルエンザに効く漢方
皆さんこんにちは。
東洋医学では五臓という考えがあり、それに対応した季節(五季)があります。秋は肺、冬は腎が対応しており、それぞれ呼吸器系・泌尿生殖系の働きがあります。
そのため、秋から冬の寒い季節にはこれら呼吸器系や泌尿器系などの不調が出やすいとされています。
特に現在の時期は受験や仕事などで、インフルエンザにはかかりたくないと考えている方も多いと思います。
今回は冬の季節に多くなるインフルエンザに対して使用されることの多い漢方を解説していきます。
インフルエンザとは
インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することによって発症する病気です。発症する患者の約半数は小児ともいわれていますが、死亡するケースは高齢者に多いとされています。
11~12月頃に流行し始め、1~3月あたりがピークとされています。38℃以上の高熱と関節痛や倦怠感、筋肉痛といった全身症状を伴うのが特徴です。
毎年インフルエンザワクチンを接種する方も多いですが、ワクチンはあくまで重症化を防ぐものであり、インフルエンザ自体にかからなくなるわけではありません。
インフルエンザに効く漢方
以前テレビでインフルエンザには麻黄湯(まおうとう)を飲めば大丈夫!といっている医者を見かけましたが、残念ながら一般的な処方ではありません。
というのも、麻黄湯をはじめ葛根湯や小青竜湯などは麻黄が主薬であり、身体を温めて発汗させることによって治療する薬です。
そのため発熱よりも寒気が強い、さらさらした鼻水が出る(小青竜湯)などの時に使用するのが通常の使い方になります。
しかし、インフルエンザは寒気は無いか少なく、発熱や熱感が強いという症状なので逆効果になってしまいます。このような時に使うのは以下の漢方です。
インフルエンザ(風邪も含む)などの発熱が強い時に使う漢方
銀翹散(ぎんぎょうさん)・・・軽い寒気、発熱、咽頭痛、頭痛などに。
天津感冒片(てんしんかんぼうへん)・・・銀翹散より清熱解毒作用が強い。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)・・・鼻や皮膚の炎症にも効く。
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)・・・咳や呼吸困難などに。(風邪)中期で使う。
白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)・・・高熱、口渇、ほてりなどに。
基本的な処方は以上ですが、その時の症状によってこれら以外の漢方も使用します。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回紹介した漢方はインフルエンザ以外の風邪などの症状にも使用できます。
本来は「証」という、その人の症状や体質に合わせて処方するのが効果も高くて副作用も起こりづらいです。
購入する際はなるべく近くの漢方薬店に相談するか、ドラッグストアなどで薬剤師や登録販売者に聞くのもいいでしょう。(ただし、薬剤師や登録販売者、医師で漢方をあまり知らない方もいるので注意)
特に風邪の時などは原因のほとんどがウイルスによるものなので、抗生物質は効果がありません。
そんな時に漢方ならば、その人の自然治癒力を邪魔せずに効率よく症状に対応できるのでおすすめです。