普通のやけどより重症に⁉ 低温やけどとは
皆さんこんにちは。
今日も気温が低くて寒いですね。
冷えの方でなくとも暖房やカイロなどが欠かせない時期ですが、これからの時期は低温やけどが増加することをご存知でしょうか。
今回は低温やけどがどのようにして起こるのか、その対策などについて解説していきます。
低温やけどとは
一般的に短時間では問題とならないような、比較的低い温度(だいたい44~60℃)で生じるやけどのことです。
普通のやけどと違って、低い温度の暖房器具などに長時間接触することによって引き起こされるのが特徴で、気づかないうちに重症化していることが多いので問題となります。
原因は様々ですが、電気カーペット、電気毛布、湯たんぽ、電気あんか、使い捨てカイロ、こたつなどで低温やけどになることが多いとされます。
やけどの定義
やけどはその重症度(やけどの深さ)によってⅠ度~Ⅲ度に分けられています。
Ⅰ度熱傷
表皮の損傷のみの軽いやけどです。日焼けがこれに当たります。
Ⅱ度熱傷
表皮を超えて真皮まで到達したやけどです。軽い場合は痛み、赤み、水ぶくれなどで跡はあまり残りません。しかしより深いところまで損傷すると上記の症状に加えて皮膚が白くなり、痛みは少ないですが跡が残りやすくなります。
Ⅲ度熱傷
一番損傷が酷い状態で、痛みは基本的にありません。傷が白く乾燥してやけど跡がはっきり残ります。
低温やけどはⅢ度熱傷になることも多いようで注意が必要です。
低温やけどはなぜ起こるのか
上でも述べたように、短時間ではあったかいくらいの温度なので、油断して長時間当ててしまい低温やけどになるケースが多いです。
カーペットの上やこたつで長時間寝てしまった、カイロを同じ場所に長時間当てていた、湯たんぽを足に当てたまま寝てしまったなどがありますが、最近はパソコンやスマートフォンが原因の低温やけども出てきているようです。
低温やけどになる皮膚との接触時間ですが、44℃では3~4時間、46℃では30分~1時間、50℃では2~3分で低温やけどになる恐れがあるというデータがあります。(山田幸生、「製品と安全第72号」低温やけどについてより)
まとめ
いかがだったでしょうか。
寒い時期ほど暖房器具に頼りたくなりますが、物によっては低温やけどの恐れがあります。
特にカイロは使用している方が多く、ポケットに入れたままにしていたり、服に張ったまま忘れたりすることがあります。また、カイロを当てたまま他の暖房に当たるとカイロが高温になって低温やけどになった例も報告されています。
適切な使用方法、時間を守って怪我なく健康にこの冬を乗り越えたいですね。