知っておこう! 覚せい剤の本当のはなし
皆さんこんにちは。
本日のニュースである芸能人の方が覚せい剤を使用していたとして再逮捕されていました。
一般的な方であれば薬物はまったく関係のない話だと思われますが、現在の日本で薬物の使用はどうなっているのか、海外と比べてどうなのかなどが気になるところです。
今回は薬物の中の「覚せい剤」について解説していきます。
覚せい剤とは
覚醒剤研究会による定義によると、広義にはカフェインやコカインも含んだ脳内を刺激する中枢神経刺激薬とされています。
フェニルアミノプロパン(アンフェタミン)、フェニルメチルプロパン(メタンフェタミン)などが有名のようですが、日本ではメタンフェタミンがほとんどで、アンフェタミンはあまり使用されないようです。
作用は大まかにいうとドーパミンを大量に出させ、覚醒作用や快の気分を生じさせると言われています。
戦前・戦中ではメタンフェタミン製剤であるヒロポンなどが疲労倦怠の回復、眠気覚ましの薬品として販売されていましたが、その後健康面の問題が社会問題化して規制が敷かれています。
覚醒剤の使用状況
覚醒剤の使用によって検挙される人数は年々減少していますが、再犯率は増加している傾向があります。詳しい数値は以下のグラフをご覧ください。(厚生労働省らの統計資料より抜粋)
上のグラフからわかるように、2000年ごろから急速に覚醒剤の検挙数は減少していますが、最近は下げ止まっています。
これは末端での覚醒剤の価格が下落し、ひそかに日本に大量の覚せい剤が流入していることが原因と言われています。
覚せい剤はなぜ再乱用されるのか
上の二つ目のグラフでもわかるように、H17年では約55%だった再乱用者の比率がH26年には64%を超えています。
この最大の理由は覚せい剤の強い依存性が関係しています。
この依存性は強い意志などがあればやめられるというものではなく、強い後遺症やフラッシュバックから逃れたくて再び覚醒剤に手を出してしまうことも少なくないようです。
また、日本では少しずつですが覚せい剤の使用者が減少しているにもかかわらず、50代の使用者は少しずつ増加しています。
若いころに使用した方が、ふと再び手を出してやめられなくなっているようです。理由ははっきりしませんがストレスや心身の疲れ、社会的要因などが関係しているとされています。
日本と海外の薬物使用状況
日本は国際的に見ても薬物使用者は少ない傾向があります。2000年代のデータですが、最も多いアメリカでは大麻の生涯経験率が40%あり、何らかの違法薬物でも46%という数字があります。
日本は大麻の生涯使用率は1%で、何らかの違法薬物でも2.4%という数字が出ています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
一般的に覚せい剤をはじめ薬物は圧倒的に男性の使用者が多いそうです。大麻や危険ドラッグは9割程が男性で、覚せい剤は8割が男性といわれています。
問題とするなら覚せい剤は女性の比率が他に比べて高く、男性のパートナーから使用をすすめられて使ってしまうケースもあるようです。
いずれにせよ薬物の使用は心身を破壊し、後戻りができなくなることも多いのが現状です。
はじめから近くによらず、薬物に無縁の生活を送ることが必要といえるでしょう。