秋だからこそ気を付けたい! 紫外線のはなし
皆さんこんにちは。
残暑があるものの涼しい日が増えて秋らしくなってきました。
秋は行楽シーズンなどで出かけたりすることが増えますが、紫外線対策はされていますか? 真夏のシーズンでは対策をしても、夏以外はあまり対策をされていないという方はいるのではないでしょうか。
紫外線は秋でも真夏の40~70%の量が降り注いでいます。紫外線の量が半分でも外にいる時間が倍であればダメージは同じです。しかも、日焼け止めをしていなければダメージはもっと大きくなります。
今回はそんな紫外線の影響とそのケアについて書いていきます。
紫外線とは
太陽光線は常に地球に降り注いでいますが、短い波長でエネルギーの高い光を紫外線(UV)といいます。UVというのは英語のultravioletの略です。
紫外線はビタミンDの合成に関係します。しかし、当たり過ぎると日焼けや肌の老化・シミ・しわを引き起こす原因になります。
紫外線はUVA波、UVB波、UVC波の3種類に分けられます。そのうちA波とB波が地上に降り注いでいます。(C波はオゾン層で吸収されるといわれています)
UVA波は真皮の内部まで浸透し、皮膚の弾力を奪ってシミやしわをつくります。長波長のためガラスなどを通して室内でも影響を受けます。
UVB波は主に皮膚の表皮に作用します。生体への影響が強く、皮膚の炎症を引き起こす可能性があります。
危険性はUVC>UVB>UBAの順だといわれています。
日焼けのタイプ
紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激されてメラニン色素がつくられます。これが大量につくられると皮膚細胞に沈着して肌が黒くなります。
サンバーン(赤い日焼け)
UVB波が主に影響します。短時間での日焼けによるやけどの状態です。肌がヒリヒリと赤くなり、ひどい場合は水ぶくれになってしまうこともあります。UVAや赤外線によっても影響します。
サンタン(黒い日焼け)
影響するのはUVA波です。サンバーンのあとにメラニンが増加して肌が黒くなる状態のことです。表皮のターンオーバーのサイクルにより、通常3~6週間でだいたい元の肌色に戻りますが、長時間多量のUVA波を浴びると肌は黒くなっていきます。
光老化
UVA~UVCが影響します。紫外線が真皮の部分まで入り込んで長期間・長時間にかけて起こり、しわやシミの原因となります。肌のコラーゲンやエラスチンといったハリと弾力を保つ繊維が破壊された繊維の老化現象(肌の老化現象)を促進します。
日焼け止めの表示と種類
SPF(Sun Protection Factor)とPA(Protection grade of UVA)があります。
SPFはUVBを防ぎます。日常生活ではSPF10程度、レジャーや軽いスポーツなら10~30、炎天下でのスポーツや海水浴なら30~50くらいを目安に使います。
PAはUVAを防ぎ、日常生活ならPA+、レジャーや軽いスポーツでPA++、海や山でのレジャーや海外リゾートならPA+++、炎天下のスポーツや海水浴でPA++++が目安です。
日焼け止めのタイプは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があり、それぞれ特徴があります。
紫外線吸収剤は文字通り紫外線を吸収する化学物質で、UVAを吸収するパルソールA・メゾキゾルSX、UVBを吸収する桂皮酸・オキシベンゾンなどがあります。
紫外線散乱剤は紫外線を反射させる物質です。白っぽくなりやすいため下地には不利ですが、肌への影響は少ないといわれています。酸化チタン・酸化亜鉛・カオリンなどがあります。
まとめ
皮膚の炎症を防ぎたいならUVB入りの日焼け止め(SPF)を使いましょう。日焼けを防ぐなら表示にPA(UVAを防ぐ)と書いてある日焼け止めを使うと良いでしょう。
SPFやPAは数値が高いほど効果が高いですが、肌への負担も増加します。その時の用途に合わせて使いましょう。
また、最近は若い女性の間でくる病(骨軟化症)が増加しています。これはもともとは戦時中など栄養不足の子供がなる病気でしたが、美肌のため紫外線をカットしすぎてビタミンDが合成されず、骨が曲がったり骨折しやすくなっているのです。
美肌も大事ですが健康を損ねてしまっては本末転倒です。1日10~15分程度は日光(紫外線)を浴びるようにしましょう。